
2012年度(第102回)午後 第61問〜第120問看護師国家試験 過去問・解答
実施日:2013年2月17日(日) 【過去問・解答】看護師国家試験 TOPへ戻る
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- 第 61 問
- Aさん(80歳、女性)は、脳血管性認知症(cerebrovascular dementia)、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉18点で施設に入所している。看護師が「お風呂に入りますよ」と声をかけると、Aさんは「男の人は入っていないか」と尋ねる。看護師が「男の人はいませんよ」と説明するが、Aさんは「本当にいないのか」と繰り返し、なかなか納得しない。
Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。 - 1.「男の人はいないから行きましょう」
- 2.「お風呂に入ったら気持ちよくなりますよ」
- 3.「遅くなるとお風呂に入れなくなりますよ」
- 4.「男の人がいないことを一緒に確認してみましょうか」
- 解答を見る 解答:4
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- 第 62 問
- 加齢による身体生理機能の変化とそれによって影響を受ける薬物動態の組合せで正しいのはどれか。
- 1.体内水分量の減少 ─ 代謝
- 2.体内脂肪量の増加 ─ 排泄
- 3.血清アルブミンの減少 ─ 分布
- 4.糸球体濾過値〈GFR〉の低下 ─ 吸収
- 解答を見る 解答:3
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- 第 63 問
- 介護保険サービスについて正しいのはどれか。
- 1.福祉用具の貸与は無償で受けられる。
- 2.要支援の高齢者は介護老人保健施設に入所できる。
- 3.小規模多機能型居宅介護では泊まり(ショートステイ)は提供しない。
- 4.認知症対応型共同生活介護(グループホーム)ではユニットケアを実施している。
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- 第 64 問
- 乳児健康診査を規定している法律はどれか。
- 1.母体保護法
- 2.母子保健法
- 3.児童福祉法
- 4.児童虐待の防止等に関する法律
- 解答を見る 解答:2
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- 第 65 問
- 正常に経過している分娩第1期の産婦への説明で適切なのはどれか。
- 1.「食事は摂(と)らないようにしてください」
- 2.「ベッド上で安静にしていてください」
- 3.「2、3時間に1回は排尿をしてください」
- 4.「眠気を感じても眠らないようにしてください」
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- 第 66 問
- 多胎妊娠で起こりやすい妊娠中の異常はどれか。
- 1.早産(premature delivery)
- 2.妊娠悪阻(hyperemesis gravidarum)
- 3.妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus)
- 4.ビタミンB12欠乏性貧血(vitamin B12 deficiency anemia)
- 解答を見る 解答:1
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- 第 67 問
- Aさんは妊娠37週0日に骨盤位のため予定帝王切開術となった。術後の経過は母児ともに順調である。Aさんへの看護として適切なのはどれか。
- 1.手術室で出生児と対面する。
- 2.2日に初回歩行をする。
- 3.3日に初回授乳をする。
- 4.4日以降に弾性ストッキングを履く。
- 解答を見る 解答:1
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- 第 68 問
- 子どもの運動機能の発達について正しいのはどれか。
- 1.身体の下部から頭部の方向に進む。
- 2.全身的な動きから細かな動きへ進む。
- 3.新生児期には遺伝より環境の影響を受ける。
- 4.反射運動は乳児期後期から幼児期にかけて活発になる。
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- 第 69 問
- 乳児の事故防止として正しいのはどれか。
- 1.直径25mmの玩具で遊ばせる。
- 2.ベッドにいるときはベッド柵を上げる。
- 3.うつ伏せで遊ばせるときは柔らかい布団を敷く。
- 4.屋外で遊ばせるときはフード付きの衣服を着用させる。
- 解答を見る 解答:2
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- 第 70 問
- A君(14歳、男子)は、心室中隔欠損症(ventricular septal defect)のために通院している。母親とともに外来を受診しているが、母親がトイレに行った際に、A君は「自分の心臓のことはよく理解しているし、もう1人で受診したいけど、母さんが心配だから一緒に行くってうるさくて」と看護師に話した。
看護師の最初の対応として適切なのはどれか。 - 1.母親にA君への関わりが過保護だと伝える。
- 2.母親の心配を理解してあげなさいとA君に話す。
- 3.次回からは1人で受診してもよいとA君に話す。
- 4.母親がいない場でA君の気持ちを聴く機会をもつ。
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- 第 71 問
- A君(11歳、男児)。喘息(asthma)発作のため救急外来に来院した。喘鳴が著明で、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉88%(roomair)、ピークフロー値45%である。
まず行うべきA君への対応で適切なのはどれか。 - 1.起坐位を保つ。
- 2.水分摂取を促す。
- 3.胸式呼吸を促す。
- 4.発作の状況を尋ねる。
- 解答を見る 解答:1
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- 第 72 問
- 水溶性ビタミンはどれか。
- 1.ビタミンA
- 2.ビタミンC
- 3.ビタミンD
- 4.ビタミンE
- 5.ビタミンK
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- 第 73 問
- 血清に含まれないのはどれか。
- 1.インスリン
- 2.アルブミン
- 3.γ-グロブリン
- 4.β-グロブリン
- 5.フィブリノゲン
- 解答を見る 解答:5
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- 第 74 問
- 出血が止まりにくくなる服用薬はどれか。
- 1.β遮断薬
- 2.ジギタリス
- 3.ワルファリン
- 4.ループ利尿薬
- 5.サイアザイド系利尿薬
- 解答を見る 解答:3
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- 第 75 問
- 老視の原因はどれか。
- 1.瞳孔括約筋の筋力低下
- 2.水晶体の弾力低下
- 3.網膜の色素変性
- 4.硝子体の混濁
- 5.水晶体の混濁
- 解答を見る 解答:2
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- 第 76 問
- 脳塞栓症(cerebral embolism)を生じやすい不整脈(arrhythmia)はどれか。
- 1.心房細動(atrial fibrillation)
- 2.WPW症候群(WPW syndrome)
- 3.心房性期外収縮(atrial premature contraction)
- 4.心室性期外収縮(ventricular premature contraction)
- 5.完全房室ブロック(complete atrioventricular block)
- 解答を見る 解答:1
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- 第 77 問
- ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉が感染する細胞はどれか。
- 1.好中球
- 2.形質細胞
- 3.Bリンパ球
- 4.ヘルパー〈CD4陽性〉Tリンパ球
- 5.細胞傷害性〈CD8陽性〉Tリンパ球
- 解答を見る 解答:4
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- 第 78 問
- 生活保護法で扶助として定められていないのはどれか。
- 1.教育
- 2.医療
- 3.授産
- 4.住宅
- 5.葬祭
- 解答を見る 解答:3
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- 第 79 問
- 内服薬の初回通過効果が主に起こる部位はどれか。
- 1.口腔
- 2.肝臓
- 3.胆嚢
- 4.膵臓
- 5.腎臓
- 解答を見る 解答:2
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- 第 80 問
- 放射線被ばく後、新たな発症について長期の観察が必要な障害はどれか。
- 1.胃炎(gastritis)
- 2.食道炎(esophagitis)
- 3.甲状腺癌(thyroid cancer)
- 4.高尿酸血症(hyperuricemia)
- 5.皮膚のびらん
- 解答を見る 解答:3
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- 第 81 問
- 副交感神経の作用はどれか。2つ選べ。
- 1.瞳孔の散大
- 2.発汗の促進
- 3.心拍数の低下
- 4.気管支の拡張
- 5.消化液の分泌亢進
- 解答を見る 解答:35
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- 第 82 問
- 小腸からそのまま吸収されるのはどれか。2つ選べ。
- 1.グルコース
- 2.スクロース
- 3.マルトース
- 4.ラクトース
- 5.フルクトース
- 解答を見る 解答:15
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- 第 83 問
- 鉄欠乏性貧血(iron-deficiency anemia)の症状または所見として考えられるのはどれか。2つ選べ。
- 1.動悸
- 2.匙(さじ)状爪
- 3.ほてり感
- 4.運動失調
- 5.皮膚の紅潮
- 解答を見る 解答:12
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- 第 84 問
- 大腸内視鏡検査について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1.検査前日の朝から絶食とする。
- 2.腸管洗浄液は6時間かけて内服する。
- 3.迷走神経反射によって血圧が低下する可能性がある。
- 4.検査後に嚥下障害を生じる可能性がある。
- 5.検査後に下血の有無を観察する。
- 解答を見る 解答:35
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- 第 85 問
- 意識障害はどれか。2つ選べ。
- 1.昏睡
- 2.制止
- 3.せん妄
- 4.途絶
- 5.フラッシュバック
- 解答を見る 解答:13
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- 第 86 問
- 加齢によって高齢者に脱水が起こりやすくなる理由はどれか。2つ選べ。
- 1.骨量の減少
- 2.筋肉量の減少
- 3.末血管抵抗の増強
- 4.渇中枢の感受性の低下
- 5.腎臓のナトリウム保持機能の亢進
- 解答を見る 解答:24
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- 第 87 問
- 妊娠の成立について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1.プロラクチンの急増によって排卵が促される。
- 2.排卵後、卵子が受精能を有するのは通常24時間である。
- 3.射精後、精子が受精能を有するのは通常80時間である。
- 4.着床は受精後7日前後である。
- 5.受精後、プロゲステロンの分泌がなくなる。
- 解答を見る 解答:24
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- 第 88 問
- 乳児の心拍測定について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1.心拍数110/分は正常である。
- 2.聴診ではⅠ音とⅡ音で2心拍となる。
- 3.バスタオルで体幹および四肢を固定して測定する。
- 4.呼吸周期に関連した心拍リズムの不整は異常である。
- 5.聴診器が接触した際の冷感による心拍数の変動に気をつける。
- 解答を見る 解答:15
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- 第 89 問
- 身長160cm、体重64kgである成人のBMIを求めよ。ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。
解答:①②
① 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
② 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 - 解答を見る 解答:25
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- 第 90 問
- 酸素を3l/分で吸入している患者。移送時に使用する500l酸素ボンベ(14.7MPa充填)の内圧計は4.4MPaを示している。使用可能時間(分)を求めよ。ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。
解答:①②分
① 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
② 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 - 解答を見る 解答:50分
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次の文を読み91〜93の問いに答えよ。
Aさん(64歳、男性)は、人工心肺装置を使用した冠動脈バイパス術〈CABG〉を受け、ICUに入室した。手術時間10時間、手術中の輸液量6,200ml、出血量480ml、尿量980mlであった。-
- 第 91 問
- 手術直後の血圧72/34mmHg、心拍数110/分、心係数2.0l/分/m2、肺動脈楔入圧20mmHgであったため、大動脈からカテーテルが挿入されて大動脈内バルーンパンピング〈IABP〉が行われている。
Aさんへの看護で適切なのはどれか。 - 1.四肢に抑制帯を使用する。
- 2.背部の清拭を禁忌とする。
- 3.両足背動脈の拍動を確認する。
- 4.Trendelenburg〈トレンデレンブルグ〉体位にする。
- 解答を見る 解答:3
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- 第 92 問
- 術後1日。経口気管チューブが挿入され、人工呼吸器による補助換気が行われている。吸入酸素濃度40%、動脈血酸素分圧〈PaO2〉96Torr、動脈血炭酸ガス分圧〈PaCO2〉35Torr。断続性副雑音が聴取され、気道から泡沫状の分泌物が吸引された。胸部エックス線写真で両肺全体に透過性の低下を認める。胸水を認めない。
Aさんに起こっていると考えられる合併症はどれか。 - 1.無気肺(atelectasis)
- 2.肺水腫(pulmonary edema)
- 3.肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism)
- 4.人工呼吸器関連肺炎(ventilator-associated pneumonia)
- 解答を見る 解答:2
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- 第 93 問
- 術後4日。人工呼吸器を離脱し、意識は清明である。経鼻酸素によって酸素飽和度は正常範囲を維持している。左前腕の点滴チューブからカテコラミンが少量投与され、循環機能は安定している。この日の夜、急にAさんの独り言が多くなり、「天井に虫がいる」、「怖いから家に帰る」と繰り返し、点滴チューブを引っ張る動作が見られ、翌朝までほとんど眠っていなかった。
術後5日の看護で適切なのはどれか。 - 1.家族の面会を制限する。
- 2.天井の虫は幻覚であると説明する。
- 3.モーニングケア後に睡眠薬を与薬する。
- 4.点滴チューブを病衣の袖に通して見えないようにする。
- 解答を見る 解答:4
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次の文を読み94〜96の問いに答えよ。
Aさん(54歳、女性)は、10年前に2型糖尿病(type2 diabetes mellitus)と診断され、外来受診を続けていた。今回血糖コントロールが不良となり、精密検査とインスリン治療を検討するために入院した。身長154cm、体重45kg、HbA1c9.0%。早朝空腹時血糖値178mg/dl、食事摂取の指示エネルギー量は1,400kcal/日である。-
- 第 94 問
- 入院初日。Aさんは看護師に「10年間頑張っていたつもりだったけど、やっぱり食べ過ぎていたのね」と話す。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。 - 1.「もう少し頑張れるとよかったですね」
- 2.「食品交換表の使い方を勉強しましょう」
- 3.「食べ過ぎていたかどうか一緒に確かめてみませんか」
- 4.「退院後はインスリンを使わなくてすむよう頑張りましょう」
- 解答を見る 解答:3
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- 第 95 問
- 入院後5日。超速効型インスリンの自己注射が開始された。開始7日、Aさんがインスリン注射を忘れて、昼食を食べ始めていたところを看護師が発見した。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。 - 1.食事を中断して血糖値を測定する。
- 2.食事を中断してインスリン注射をする。
- 3.インスリン注射の必要性を再度詳しく説明する。
- 4.今後は看護師が食前に注射をするよう声をかけると説明する。
- 解答を見る 解答:2
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- 第 96 問
- 入院後2週、Aさんは血糖コントロールが改善してきたため、退院予定となった。退院後も毎食前に超速効型インスリンを使用する予定である。Aさんが「家で低血糖にならないか心配」と話したので、退院前に外泊を行って血糖値の変化を確認することにした。
外泊中の家での生活、血糖値および摂取エネルギーを表に示す。
Aさんの低血糖予防として適切なのはどれか。 - 1.朝食前に飴(あめ)をなめる。
- 2.掃除を2日に1回とする。
- 3.午前11時ころに補食を摂(と)る。
- 4.夕食前の買い物は自転車で行く。
- 解答を見る 解答:3
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次の文を読み97〜99の問いに答えよ。
Aさん(23歳、女性)は、大学受験に失敗して以来、自宅に引きこもりがちになった。母親は、Aさんについて「中学時代までは成績優秀で、手のかからない、おとなしい子どもだった」と言っている。両親と妹との4人で暮らしている。1年前から手洗いを繰り返すようになり、最近では夜中も起き出して手を洗い、手の皮がむけてもやめなくなった。心配した母親が付き添って受診したところ、強迫性障害(obsessive-compulsive disorder)と診断された。Aさんには極度に疲労している様子がみられたことから、本人の同意を得て、その日のうちに任意入院となった。-
- 第 97 問
- 入院後、Aさんとの話し合いで1日の手洗いの回数を決めたが、毎日その回数を超えて手洗いを続けており、看護師が確認するといつも洗面所にいる。
Aさんが決めた回数を超えて洗面所で手洗いを続けているときの看護師の対応で適切なのはどれか。 - 1.決めた手洗い回数を増やす。
- 2.回数制限を守れない理由を問う。
- 3.洗面所から離れるように誘導する。
- 4.病棟は清潔であることを説明する。
- 解答を見る 解答:3
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- 第 98 問
- Aさんは、食事の時間以外は他の患者との接触を避け、病室で1人で過ごしている。妹が大学受験を控えていることもあり、母親は毎日面会に来ることはできない。母親が来ない日には、Aさんは自宅に面会の催促の電話をかけては口論している。Aさんとの関わりに心身ともに疲れ果てた母親が看護師に相談してきた。
母親への対応として適切なのはどれか。 - 1.毎日の面会を勧める。
- 2.Aさんの苦悩を代弁する。
- 3.Aさんからの自宅への電話を制限することを約束する。
- 4.看護師が同席してAさんと母親とが話し合うことを提案する。
- 解答を見る 解答:4
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- 第 99 問
- 入院後1か月が経過した。Aさんはカーテンを閉め切って1人で過ごしていることが多いが、薬物療法や認知行動療法による効果が認められ、手洗い行為はほとんどみられなくなった。主治医、Aさん及び家族で話し合った結果、1か月後の退院を目指すことになった。
退院するまでの期間に参加を勧めるプログラムとして適切なのはどれか。2つ選べ。 - 1.回想法
- 2.森田療法
- 3.就労移行支援
- 4.家族心理教育
- 5.生活技能訓練〈SST〉
- 解答を見る 解答:45
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次の文を読み100〜102の問いに答えよ。
Aさん(55歳、女性)は、昨年10月に腹痛と腹部膨満のため受診し、膵癌(pancreatic cancer)、腹膜播種と診断された。手術の適応はなく、化学療法を受けていた。今回、腹水貯留があり経口摂取量も減少したため入院した。排泄は自立しているが、臥床していることが多い。事務職員をしていたが、現在は休職中である。夫とは離婚し25歳の長女と2人で暮らしている。23歳の長男は結婚し、遠方で暮らしている。今回の入院時から積極的治療が困難であることは、Aさんと長女へ医師から説明され、Aさんは自宅での療養を希望している。長女は就労しているため、あまり来院していない。-
- 第 100 問
- 退院調整看護師から、訪問看護ステーションにAさんの情報提供と訪問看護の依頼が入った。
訪問看護師は、在宅療養ができるかを確認するため来院した。訪問看護師が、Aさんと会う前に退院調整看護師に確認すべき情報で優先度が高いのはどれか。 - 1.自宅環境
- 2.治療経過
- 3.食事の摂取状況
- 4.長女の在宅療養への意向
- 解答を見る 解答:4
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- 第 101 問
- 退院後、介護支援専門員、訪問看護師、在宅療養の主治医および訪問介護事業所管理者がAさんの自宅に集まり、Aさんと長女が同席し、サービス担当者会議を開催した。Aさんは「おなかが張ってあまり食べられないけれど、家で過ごせるようになってうれしいです」と話した。
訪問看護師が、会議で発言する内容で優先度が高いのはどれか。 - 1.処方内容
- 2.腹部膨満へのケアの必要性
- 3.ヘルパーによる支援方法の提案
- 4.予後を踏まえた療養期間の予測
- 解答を見る 解答:2
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- 第 102 問
- 在宅療養が開始されてから1か月が経過した。Aさんの病状は進行し、主治医は、長女と帰省した長男に対して、死が近づいていることを説明した。衰弱している母親を見た長男は「病院へ入院させたほうがいいのではないか」と言い、長女は、訪問看護師にどうしたらいいかと相談した。
長女への訪問看護師の対応で適切なのはどれか。 - 1.「Aさんの意思を弟さん(長男)と一緒に聞いてみましょう」
- 2.「医師に決めてもらう方が弟さん(長男)も納得するでしょう」
- 3.「Aさんが1人のときに亡くなることもあるので入院も考えましょう」
- 4.「Aさんは最期まで家にいたいと希望していたから、このままでいいです」
- 解答を見る 解答:1
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次の文を読み103〜105の問いに答えよ。
Aさん(68歳、女性)は、70歳の夫と2人で暮らしている。6年前にParkinson〈パーキンソン〉病(Parkinson’s disease)と診断された。現在、レボドパ〈L-dopa〉を1日3回内服している。ヤール(Yahr,M.D.)の重症度分類ステージⅢで、要介護1である。夫が付き添い、神経難病専門クリニックに杖を使って通院している。特定疾患医療受給者証を持っているが、在宅におけるサービスは利用していない。-
- 第 103 問
- Aさんは足がすくんで転びやすくなったため受診したところ、レボドパ〈L-dopa〉の処方が増量になった。Aさんは「主治医から薬を1日4回飲むことになると説明を受けました。今までは何もなかったけど、薬の副作用にはどんなものがありますか」と外来看護師に相談した。
副作用の説明で正しいのはどれか。 - 1.「難聴になることがあります」
- 2.「体が勝手に動くことがあります」
- 3.「低血糖を起こすことがあります」
- 4.「呼吸が苦しくなることがあります」
- 解答を見る 解答:2
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- 第 104 問
- 3か月後。Aさんは入浴中に夫が見ている前で転倒したが、外傷はなかった。その話を聞いた主治医から、安全な入浴ができるように、訪問看護師に依頼があった。
訪問看護師が、訪問時にアセスメントする項目で最も優先するのはどれか。 - 1.浴室の室温
- 2.ADLの日内変動
- 3.夫の入浴介助の様子
- 4.居室から浴室までの距離
- 解答を見る 解答:2
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- 第 105 問
- Aさんは「家事は夫がしてくれて感謝しています。介護支援専門員とも相談しながら、自宅で暮らしていきたいと思っています」と訪問看護師に話した。
Aさんへの提案で最も適切なのはどれか。 - 1.訪問介護の利用
- 2.短期入所の利用
- 3.車椅子での室内移動
- 4.訪問リハビリテーションの利用
- 解答を見る 解答:4
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次の文を読み106〜108の問いに答えよ。
Aさん(85歳、男性)は、妻と2人で暮らしていたが、自宅で意識を消失して緊急入院した。検査の結果、右中大脳動脈領域の脳梗塞(cerebral infarction)と診断された。意識は回復したが左片麻痺があり、発症後3日からベッド上での関節可動域訓練(ROM訓練)が開始された。-
- 第 106 問
- 発症後8日。Aさんは「ご飯が食べたい」と話した。左口角から流涎があるが、唾液は飲み込めている。日中、うとうとしていることもある。
Aさんへの嚥下機能の間接訓練で適切なのはどれか。 - 1.義歯を外して行う。
- 2.ROM訓練の後に行う。
- 3.疲労状態を確認しながら行う。
- 4.覚醒が悪い日は訓練を中止する。
- 解答を見る 解答:3
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- 第 107 問
- 発症後3週。意識は明瞭となり、五分粥と軟菜の経口摂取もできるようになった。食事中、うまく飲み込めずに時々むせることがあり、食事摂取に40〜50分かかっている。
Aさんへの看護で適切なのはどれか。 - 1.水分摂取には吸い飲みを使う。
- 2.五分粥を摂取するときは大きいスプーンを使う。
- 3.嚥下するときは顔を右側に向ける。
- 4.食後は30分程度Fowler〈ファウラー〉位にする。
- 解答を見る 解答:4
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- 第 108 問
- 発症後4週。Aさんは順調に回復し、退院に向けての準備が進められた。妻から「この状態で家に帰ってきて大丈夫かしら」と看護師に相談があった。
妻への看護師の対応で優先するのはどれか。 - 1.介護に対する不安について詳しく聴く。
- 2.特別養護老人ホームへの入所を勧める。
- 3.要介護認定の申請手続きについて説明する。
- 4.退院後に予測される問題について説明する。
- 解答を見る 解答:1
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次の文を読み109〜111の問いに答えよ。
Aさん(85歳、男性)は、5年前に発症した右脳梗塞の後遺症(cerebral infarction)のため、左半身麻痺がある。現在、療養病床に入院中である。右膝関節の軽度拘縮のため、ベッド上で過ごすことが多く、自力で体位変換をすることができない。全身の発汗が多く、便失禁と尿失禁とがあり、1日5回以上のオムツ交換を行っている。仙骨部に褥瘡を認め、創底の直径は5cm、創面は黄色、皮下脂肪組織までの欠損がある。毎日1回の褥瘡処置を行っている。現在のAさんは身長162cm、体重48kgである。-
- 第 109 問
- Aさんの褥瘡の深達度はどれか。
- 1.ステージⅠ
- 2.ステージⅡ
- 3.ステージⅢ
- 4.ステージⅣ
- 解答を見る 解答:3
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- 第 110 問
- 2週後、Aさんの褥瘡は創面に肉芽組織と軟らかい壊死組織があり、周囲に新しい直径5mmの水疱ができていた。
このときのケア方法として適切なのはどれか。 - 1.水疱はつぶす。
- 2.壊死組織は取り除かない。
- 3.微温湯で創面を洗浄する。
- 4.洗浄後は創面を乾燥させる。
- 解答を見る 解答:3
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- 第 111 問
- Aさん(85歳、男性)は、5年前に発症した右脳梗塞の後遺症(cerebral infarction)のため、左半身麻痺がある。現在、療養病床に入院中である。右膝関節の軽度拘縮のため、ベッド上で過ごすことが多く、自力で体位変換をすることができない。全身の発汗が多く、便失禁と尿失禁とがあり、1日5回以上のオムツ交換を行っている。仙骨部に褥瘡を認め、創底の直径は5cm、創面は黄色、皮下脂肪組織までの欠損がある。毎日1回の褥瘡処置を行っている。現在のAさんは身長162cm、体重48kgである。
肛門周囲の皮膚は湿潤しており暗赤色であった。
看護師の対応で適切なのはどれか。 - 1.殿部をアルカリ性石鹸で洗浄する。
- 2.肛門周囲の皮膚に保護オイルを塗布する。
- 3.肛門周囲の皮膚をマッサージする。
- 4.ベッドにウレタンマットレスを敷く。
- 解答を見る 解答:2
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次の文を読み112〜114の問いに答えよ。
Aさん(38歳、初産婦)は、妊娠38週3日に2,900gの女児を正常分娩した。出産前は、Aさんは夫と2人で暮らしていた。引っ越して3か月であり、周囲に親しい知り合いや友人はまだいない。-
- 第 112 問
- 産褥3日。子宮底の高さは臍下3横指にあり硬度良好であった。乳房は軽度緊満しており、乳汁分泌がみられる。体温37.0℃、脈拍76/分、血圧124/72mmHgであった。訪室時、Aさんは「体がなんとなくだるいです。理由もないのに涙が出てきます」と涙ぐんでいた。
Aさんの状態として考えられるのはどれか。 - 1.産褥熱(puerperal fever)
- 2.高血圧症(hypertension)
- 3.産後うつ病(postpartum depression)
- 4.マタニティブルーズ(maternity blues)
- 解答を見る 解答:4
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- 第 113 問
- 看護師はベッドサイドの椅子に座り、Aさんから育児について分からないことが多いという話を聞いた。話し終えたAさんは「少しすっきりしたような気がします」と言った。
このときの看護師の対応で優先度の高いのはどれか。 - 1.元気づける。
- 2.休息を促す。
- 3.精神科の受診を勧める。
- 4.母親として自覚するよう話す。
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- 第 114 問
- 産褥5日。Aさんは「少しずつ育児ができるようになってよかったですが、自宅での育児は不安です」と話している。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。 - 1.児童相談所に連絡する。
- 2.保育所の利用を勧める。
- 3.新生児訪問の時期を早めるよう市町村保健師に依頼する。
- 4.子育てをしている親の会に退院直後から参加することを勧める。
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次の文を読み115〜117の問いに答えよ。
Aさん(37歳、初産婦)、会社員。妊娠41週1日の午後11時に3,200gの女児を分娩した。妊娠や分娩の経過は順調であり、会陰切開術を受けた。分娩後2時間の子宮底の高さは臍下2横指、縫合部に異常はみられなかった。-
- 第 115 問
- 産褥1日午前5時、赤色悪露が少量みられた。子宮底の高さは臍上1横指で、膀胱部に軽度の膨満を触知したため、トイレでの排尿を促した。しかし、Aさんは「切開した傷が痛くて、排尿しようとしても出ません。どうしましょう」と看護師に相談してきた。
Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。 - 1.「水分を摂(と)らないようにしてください」
- 2.「腹部を温めてみましょう」
- 3.「授乳をしてみましょう」
- 4.「尿を管で取りましょう」
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- 第 116 問
- 産褥3日。Aさんは「退院後は避妊する予定です。母乳は1年以上続けたいと思います」と話している。
看護師の説明で適切なのはどれか。 - 1.授乳期間中の避妊は必要ない。
- 2.1か月から経口避妊薬を使用する。
- 3.性生活を再開するときからコンドームを使用する。
- 4.2週にIUD〈子宮内避妊具〉を挿入してもらうよう勧める。
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- 第 117 問
- 産褥5日。Aさんは「出産前は、職場に復帰しようと思っていましたが、今は仕事と育児とを両立できるか心配です。いろいろな制度があるとは聞いていますが、どのようなことができるのでしょうか」と看護師に相談した。
Aさんへの説明で正しいのはどれか。 - 1.「退院直後から、お子さんを保育所に預けることができます」
- 2.「お子さんが満2歳になるまで育児休業をとれます」
- 3.「職場でお乳を搾る時間を1日4回とれます」
- 4.「夫が育児休業をとることもできます」
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次の文を読み118〜120の問いに答えよ。
Aちゃん(1歳2か月、女児)は、在胎38週2日、2,300g、新生児仮死状態で出生し、NICUで全身管理が行われた。人工呼吸器は3週後に離脱できたが、咳嗽反射が弱く嚥下障害がみられた。追視がなく、痙直性の四肢麻痺がみられるようになり、生後8か月で脳性麻痺と診断された。1歳の時点で小児病棟へ転棟し、退院に向けた準備を行っている。現在、身長と体重は年齢相当で、鼻腔から経管栄養を行っており、日常的に口腔内吸引が必要である。Aちゃんは第1子で、父親は会社員、母親は専業主婦である。-
- 第 118 問
- Aちゃんへの経管栄養法で適切なのはどれか。
- 1.胃管挿入の長さは、鼻尖から胸骨剣状突起までの直線距離とする。
- 2.胃管挿入後は、注射器で空気を1ml注入して気泡音を確認する。
- 3.栄養剤を注入する前には毎回、胃内容物が吸引できるか確認する。
- 4.栄養剤を注入する際の姿勢は、仰臥位とする。
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- 第 119 問
- 退院に向けて、自宅でのケアを習得するために母親が付き添うことになった。母親は、看護師と一緒にAちゃんの沐浴を行うことを楽しみにしているが、眠っているAちゃんの頭をなでながら、「Aがこんなことになったのは私の責任だと思う。家で世話をするのは自信がないけど頑張るしかない。この先、どの様に育っていくのだろう」と話す。父親は仕事が忙しいが家事を行い、週末は必ず面会に訪れている。
家族への看護で適切なのはどれか。 - 1.父親への沐浴指導は母親に任せる。
- 2.面会を増やせば母親が楽になると父親に伝える。
- 3.将来のことは考えても仕方がないと母親に話す。
- 4.Aちゃんのケアについて母親ができていることを認める。
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- 第 120 問
- 母親は経管栄養と口腔内吸引とを1人で実施できるようになったが、「退院したら、昼間、Aと2人だけで過ごすのは心配です。Aの具合が悪いときにはどうしたら良いのでしょう」と話す。
Aちゃんが在宅療養に移行するために検討する内容で優先度が高いのはどれか。 - 1.保育所への入所
- 2.訪問看護の依頼
- 3.家事支援のヘルパーの依頼
- 4.地域の子育てグループへの参加
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2012年度の看護師国家試験は、合格率88.8%、合格者数は50,224人でした。必修問題の合格基準は40点以上/50点、一般問題・状況設定問題の合格基準は160点以上/250点でした。看護師国家試験は、出題基準の改定とともに内容は変わりますが、基本は過去問です。過去問・解答を普段からチェックする癖をつけておくと、過去問・解答の挑戦に改めて時間をとらなくても基礎力を高めることが出来るのでお勧めです。