【2013年度(第103回) 午前 第61問-第120問】 過去問・解答

看護師国家試験 過去問題

2013年度(第103回)午前 第61問〜第120問看護師国家試験 過去問・解答

61 問 〜 第 75
  • 第 61 問
    小児の睡眠の特徴で正しいのはどれか。
    1. 1.新生児の全睡眠におけるレム睡眠の割合は約 50%である。
    2. 2.乳児の睡眠は単相性である。
    3. 3.成長に伴いレム睡眠が増加する。
    4. 4.10歳ころから成人と同じ睡眠覚醒リズムになる。
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  • 第 62 問
    小児の一次救命処置において推奨される胸骨圧迫の速さ(回数)はどれか。
    1. 1.少なくとも約 80回/分
    2. 2.少なくとも約 100回/分
    3. 3.少なくとも約 120回/分
    4. 4.少なくとも約 140回/分
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  • 第 63 問
    若年性特発性関節炎 (juvenile idiopathic arthritis) で入院している子どもの看護で適切なのはどれか。
    1. 1.発疹が出現している間は隔離する。
    2. 2.Raynaud〈レイノー〉現象の観察をする。
    3. 3.強い関節痛があるときは局部を安静に保つ。
    4. 4.朝のこわばりのある関節部位に冷湿布を貼用する。
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  • 第 64 問
    妊娠期の不快症状と予防の組合せで適切なのはどれか。
    1. 1.下肢のけいれん ─── 葉酸の摂取
    2. 2.つわり ─── においの強い食事の摂取
    3. 3.便 秘 ─── 緩下薬の服用
    4. 4.腰痛 ─── 硬めのマットレス使用
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  • 第 65 問
    正常の分娩経過で正しいのはどれか。
    1. 1.分娩開始は、陣痛が 15分間隔に起こった時点とする。
    2. 2.発露は、胎児先進部が陰裂間に常に見えている状態である。
    3. 3.分娩第 2期は、破水から胎児が娩出するまでの期間である。
    4. 4.分娩第 4期は、胎盤娩出から会陰縫合術の終了までの期間である。
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  • 第 66 問
    成乳と比較した初乳の特徴で正しいのはどれか。
    1. 1.ラクトアルブミンが少ない。
    2. 2.IgAの含有量が多い。
    3. 3.粘稠度が低い。
    4. 4.乳糖が多い。
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  • 第 67 問
    Aさんは妊娠 28週で子宮内胎児死亡のため死児を出産した。翌日、児との面会で、Aさんは「ごめんね」と言い、身動きせずにじっと児を見つめていた。 Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
    1. 1.「つらいですよね」
    2. 2.「早く忘れましょう」
    3. 3.「元気を出してください」
    4. 4.「次の妊娠について考えましょう」
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  • 第 68 問
    知覚障害はどれか。
    1. 1.幻 味
    2. 2.離人症
    3. 3.注察妄想
    4. 4.観念奔逸
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  • 第 69 問
    認知行動療法で最も期待される効果はどれか。
    1. 1.過去の心的外傷に気付く。
    2. 2.薬物療法についての理解が深まる。
    3. 3.物事の捉え方のゆがみが修正される。
    4. 4.自分で緊張を和らげることができるようになる。
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  • 第 70 問
    精神科デイケアの目的はどれか。
    1. 1.陽性症状を鎮静化する。
    2. 2.社会生活機能を回復する。
    3. 3.家族の疾病理解を深める。
    4. 4.単身で生活できるようにする。
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  • 第 71 問
    現在の日本の精神医療について正しいのはどれか。
    1. 1.精神及び行動の障害で入院した患者で最も多いのはうつ病 (depression) である。
    2. 2.人口当たりの精神病床数は OECD加盟国の中では低い水準である。
    3. 3.各都道府県及び政令指定都市に精神保健福祉センターが設置されている。
    4. 4.精神障害者保健福祉手帳制度によって外来通院の医療費の給付が行われる。
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  • 第 72 問
    Aさん(75歳、男性)は、脳梗塞後遺症による右半身不全麻痺がある。妻と 2人で暮らしている。 Aさんは要介護 3で、訪問介護と通所介護のサービスを利用している。今回、Aさんは誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia) で入院し、退院後に訪問看護が導入された。 訪問看護師と介護支援専門員が連携して行う内容で優先度が高いのはどれか。
    1. 1.住宅改修の検討
    2. 2.Aさんの妻の介護負担の把握
    3. 3.肺炎予防に必要なケアの提供
    4. 4.訪問介護による生活援助内容の確認
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  • 第 73 問
    訪問看護に関する制度について正しいのはどれか。
    1. 1.平成 12年(2000年)に老人訪問看護制度が創設された。
    2. 2.サービスを開始するときに書面による契約は不要である。
    3. 3.訪問看護ステーションの管理者は医師もしくは看護師と定められている。
    4. 4.介護保険法に基づく訪問看護ステーションの開設には都道府県の指定が必要である。
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  • 第 74 問
    Aさん(70歳、男性)は、肺癌 (lung cancer) で骨転移がある。現在、Aさんは入院中であるが、 積極的な治療は望まず「家で静かに暮らしたい」と在宅療養を希望し、 24時間体制の訪問看護を利用する予定である。介護者である Aさんの妻と長男夫婦は「不安はあるが本人の希望をかなえたい」と話している。退院前に、訪問看護師が行う Aさんの家族への支援で優先度が高いのはどれか。
    1. 1.訪問介護の利用を勧める。
    2. 2.家族全員の看取りの意思確認をする。
    3. 3.退院後の処置を習得するよう指導する。
    4. 4.相談にいつでも対応することを伝える。
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  • 第 75 問
    Aさん(45歳、女性)は、筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉(amyotrophic lateral sclerosis)のため自宅で療養中である。 Aさんは球麻痺症状が出現したため、経口摂取に加え、胃瘻による経管経腸栄養管理が開始された。Aさんは球麻痺症状が出現したため、経口摂取に加え、胃瘻による経管経腸栄養管理が開始された。訪問看護師が行うAさんと Aさんの家族への指導で適切なのはどれか。
    1. 1.水分は経口による摂取を勧める。
    2. 2.注入時間に生活パターンを合わせる。
    3. 3.経口摂取中の体位は頸部前屈位とする。
    4. 4.胃瘻からの半固形化栄養剤の使用は禁止する。
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76 問 〜 第 90
  • 第 76 問
    災害派遣医療チーム〈DMAT〉の活動で最も適切なのはどれか。
    1. 1.被災地域内での傷病者の搬送を行う。
    2. 2.外傷後ストレス障害〈PTSD〉に対応する。
    3. 3.長期の継続的な医療を行う。
    4. 4.被災地の復興を手助けする。
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  • 第 77 問
    災害急性期に看護師が行う対応で最も適切なのはどれか。
    1. 1.情報の発信を行う。
    2. 2.各自の判断で行動する。
    3. 3.災害現場の安全を確保する。
    4. 4.災害時の対応マニュアルの見直しをする。
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  • 第 78 問
    日本における政府開発援助〈ODA〉の実施機関として正しいのはどれか。
    1. 1.国際協力機構〈JICA〉
    2. 2.世界保健機関〈WHO〉
    3. 3.国連開発計画〈UNDP〉
    4. 4.赤十字国際委員会〈ICRC〉
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  • 第 79 問
    外国人の女性が 38.5℃の発熱のある生後 3か月の男児を連れて小児科診療所を受診した。男児は上気道炎 (upper respiratory inflammation) であった。女性は日本語が十分に話せず、持参した母子 健康手帳から、男児はこの女性と日本人男性との間に生まれた子どもであることが分かった。夫は同居していない様子である。外来看護師は女性に、 4か月児健康診査のことを知っているかを尋ねたが、女性は看護師の質問を理解できない様子であった。男児が 4か月児健康診査を受診するために必要な社会資源で優先度が高いのはど れか。
    1. 1.近所の病院
    2. 2.通訳のボランティア
    3. 3.児童相談所の児童福祉司
    4. 4.地区担当の母子健康推進員
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  • 第 80 問
    Aさん(42歳、男性、事務職)は、仕事中に居眠りをすることが多いと上司に注意されていた。Aさんの睡眠時間は 7時間であり、寝つきはよいが、毎朝寝不足と頭痛を感じていた。最近、いびきがひどいと家族から指摘されて受診した。Aさんは、身長 165 cm、体重 81 kgである。最も考えられるのはどれか。
    1. 1.うつ病 (depression)
    2. 2.低血糖症
    3. 3.もやもや病 (moyamoya disease)
    4. 4.ナルコレプシー (narcolepsy)
    5. 5.睡眠時無呼吸症候群 (sleep apnea syndrome)
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  • 第 81 問
    慢性腎臓病 (chronic kidney disease)の説明で正しいのはどれか。
    1. 1.糖尿病腎症 (diabetic nephropathy)は含まれない。
    2. 2.病期分類の 5期から蛋白制限が必要である。
    3. 3.腎障害を示す所見が 1週間持続すれば診断できる。
    4. 4.糸球体濾過量〈GFR〉の低下は診断の必要条件である。
    5. 5.病期の進行とともに心血管疾患のリスクも高くなる。
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  • 第 82 問
    血圧を上げる作用を持つのはどれか。2つ選べ
    1. 1.レニン
    2. 2.インスリン
    3. 3.カルシトニン
    4. 4.ソマトスタチン
    5. 5.ノルアドレナリン
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  • 第 83 問
    視床下部の機能で正しいのはどれか。2つ選べ
    1. 1.感覚系上行路の中継核
    2. 2.長期記憶の形成
    3. 3.摂食行動の調節
    4. 4.飲水行動の調節
    5. 5.姿勢の調節
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  • 第 84 問
    日和見感染症 (opportunistic infection) の起炎菌はどれか。2つ選べ
    1. 1.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌〈MRSA〉
    2. 2.インフルエンザ菌
    3. 3.A群溶連菌
    4. 4.髄膜炎菌
    5. 5.緑膿菌
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  • 第 85 問
    予防接種法において定期予防接種の対象となっている疾患はどれか。2つ選べ
    1. 1.結 核 (tuberculosis)
    2. 2.水 痘 (varicella)
    3. 3.風しん (rubella)
    4. 4.B型肝炎 (hepatitis B)
    5. 5.流行性耳下腺炎 (mumps)
    解答を見る 解答:13
  • 第 86 問
    患者の権利について適切なのはどれか。2つ選べ
    1. 1.患者は自分の医療情報を見ることができる。
    2. 2.患者は一度同意した治療方針を拒否できない。
    3. 3.患者はセカンドオピニオンを受けることができる。
    4. 4.患者が病室に不在の場合は検査の同意を家族から得る。
    5. 5.患者情報は患者と家族の同意なく保険会社に開示できる。
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  • 第 87 問
    Aさん(43歳、女性)は、吐血のため救急搬送され、食道静脈瘤破裂 (rupture of esophageal varices) に対して緊急 止血術が行われた。腹水は少量認められるが、経過は良好で近日中に退院を予定している。Aさんは 5年前に肝硬変 (cirrhosis) と診断されている。 Aさんへの食事指導で正しいのはどれか。2つ選べ
    1. 1.高蛋白食とする。
    2. 2.塩分は制限しない。
    3. 3.食物繊維を控える。
    4. 4.固い食品を控える。
    5. 5.辛い香辛料を控える。
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  • 第 88 問
    小児の痛みについて正しいのはどれか。2つ選べ
    1. 1.新生児の痛みを把握する指標はない。
    2. 2.薬物療法よりも非薬物療法を優先する。
    3. 3.遊びは痛みに対する非薬物療法の 1つである。
    4. 4.過去の痛みの経験と現在の痛みの訴えには関係がない。
    5. 5.3歳ころから痛みの自己申告スケールの使用が可能である。
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  • 第 89 問
    思春期の続発性無月経について正しいのはどれか。2つ選べ
    1. 1.ストレスが誘因となる。
    2. 2.乳房の発育は認められない。
    3. 3.急激な体重の増減と関連する。
    4. 4.妊娠を希望するまで治療対象にならない。
    5. 5.診断基準の 1つとして 5か月以上の月経停止がある。
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  • 第 90 問
    Aさん(85歳、女性)は、 1人で暮らしており、高血圧症 (hypertension) がある。物忘れがあり、 要支援 2の認定を受け、通所介護と訪問看護を利用している。 Aさんの長女は他県に住んでいる。 Aさんの健康状態を維持するために訪問看護師が行う支援で適切なのはどれか。2つ選べ
    1. 1.服薬管理の支援を行う。
    2. 2.水分の摂取状況を把握する。
    3. 3.入浴は控えるよう助言する。
    4. 4.Aさんの長女に同居を勧める。
    5. 5.1人で買い物に行かないように助言する。
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91 問 〜 第 105
  • 次の文を読み91〜93の問いに答えよ。
    Aさん(25歳、男性、飲食店店員)は、 2日前から感冒様症状があり、夜眠ろうとして横になるが息苦しくて眠れず、歩行や会話も困難となり、夜間に Aさんの家族に伴われて救急外来を受診した。 Aさんは地元の野球チームに所属し、休日には練習に参加しており、最近は残業が多く疲れていた。診察の結果、Aさんは気管支喘息発作 (bronchial asthma) と診断され、気管支拡張薬、副腎皮質ステロイドによる治療と、フェイスマスクによる酸素投与が行われたが、改善がみられず入院した。

    • 第 91 問
      入院後Aさんは呼吸困難が増悪し、発汗が著明であった。入院時の看護として最も適切なのはどれか。
      1. 1.全身清拭を行う。
      2. 2.セミファウラー位とする。
      3. 3.鎮静薬の処方を医師に相談する。
      4. 4.口をすぼめてゆっくりと息を吐くように指導する。
      解答を見る 解答:4
    • 第 92 問
      入院後も呼吸困難や頻呼吸、呼吸性アシドーシスの改善が認められないため、鼻と口を覆うタイプのマスクを用いた非侵襲的陽圧換気を行うことになった。 Aさんへの説明で最も適切なのはどれか。
      1. 1.「話すことができなくなります」
      2. 2.「機械に合わせて呼吸してください」
      3. 3.「自分でマスクの位置を調整しても問題ありません」
      4. 4.「空気の圧力がかかるので息が吐きにくくなります」
      解答を見る 解答:4
    • 第 93 問
      非侵襲的陽圧換気開始後、Aさんの呼吸状態は改善した。酸素投与も中止となり、歩行時の呼吸状態の悪化を認めないため、近日中に退院する予定である。退院時のAさんへの指導として最も適切なのはどれか。
      1. 1.「食事の制限はありません」
      2. 2.「お酒は飲んでも大丈夫です」
      3. 3.「野球はやめた方がよいでしょう」
      4. 4.「ストレスをためないようにしてください」
      解答を見る 解答:4
  • 次の文を読み94〜96の問いに答えよ。
    Aさん(56歳、女性、主婦)は、胆石症 (cholelithiasis) と診断され、腹腔鏡下胆嚢摘出術予定で入院 した。 Aさんは身長 152 cm、体重 70 kgである。Aさんは、数年前に脂質異常症 (dyslipidemia) を指摘されたが、治療は受けていない。Aさんにその他の特記すべき既往歴はない

    • 第 94 問
      看護師が手術オリエンテーションを行い、術後の入院期間は 5日程度であると説明した。これに対して Aさんは「 1年前に妹が同じ手術を受けたが、食事はしばらく食べられず 3週間以上管が抜けなかった。自分にも妹と同じ合併症が起こるかもしれない」と心配そうに話した。 Aさんが心配している、妹に起こった合併症はどれか。
      1. 1.肺 炎 (pneumonia)
      2. 2.胆汁瘻
      3. 3.皮下気腫
      4. 4.深部静脈血栓症 (deep vein thrombosis)
      解答を見る 解答:2
    • 第 95 問
      Aさんは、全身麻酔下で気腹法による腹腔鏡下胆嚢摘出術を受けた。手術中にAさんに最も生じやすいのはどれか。
      1. 1.褥 瘡
      2. 2.高体温
      3. 3.無気肺 (atelectasis)
      4. 4.脳梗塞 (cerebral infarction
      解答を見る 解答:3
    • 第 96 問
      Aさんの術後の経過は良好で、退院の許可が出た。退院後の日常生活に関する説明で正しいのはどれか。
      1. 1.「低蛋白食を摂取してください」
      2. 2.「退院後 1週間、シャワー浴はできません」
      3. 3.「脂肪分の多い食事で下痢をするかもしれません」
      4. 4.「傷口が赤く腫れてきたら、消毒をしてください」
      解答を見る 解答:3
  • 次の文を読み97〜99の問いに答えよ。
    Aさん(72歳、女性)は、 1人で暮らしている。Aさんは 1年前に夫を亡くした後、近所付き合いが少なくなっていた。遠方に住む Aさんの息子が時々電話で様子を確認していた。最近は元気がなく、 Aさんの息子が心配して様子を見に来たところ、食事を食べた様子がなく、ごみは捨てられていなかった。 Aさんは発熱してぐったりしており、息子に連れられて病院を受診した。 Aさんは脱水状態の治療と抑うつ状態の疑いのため検査が必要であると判断されて入院した。Aさんの既往歴に特記すべきことはない。

    • 第 97 問
      Aさんは入院直後、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉30点であった。さらに情報収集のために用いるアセスメント方法で適切なのはどれか。
      1. 1.DBDスケール〈Dementia Behavior Disturbance Scale〉
      2. 2.Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類
      3. 3.GDS〈Geriatric Depression Scale〉15
      4. 4.Borg〈ボルグ〉スケール
      解答を見る 解答:3
    • 第 98 問
      入院後 1週間、Aさんの脱水状態は改善したが臥床していることが多い。 Aさんは排泄時、手すりを使用してトイレまで歩行しているが、着脱動作が緩慢で失禁することが多い。 Aさんへの排泄援助として最も適切なのはどれか。
      1. 1.オムツの着用を勧める。
      2. 2.トイレに近い病室に変更する。
      3. 3.膀胱留置カテーテルの挿入を検討する。
      4. 4.ポータブルトイレをベッドの横に設置する。
      解答を見る 解答:2
    • 第 99 問
      入院後 1か月、Aさんは内服治療により病棟内での活動範囲が拡大し、自立してできることが増えた。自宅へ退院することが方針として決まったが、 Aさんは「家に帰っても 1人だし、大丈夫かしら」と看護師に話す。このときの Aさんへの声かけで適切なのはどれか。
      1. 1.「薬の量を増やしてもらえるように主治医に相談してみましょう」
      2. 2.「 1人でできることが多くなったからもう大丈夫ですね」
      3. 3.「心配なことについてゆっくりお聞きしますよ」
      4. 4.「お疲れのようなのでベッドで休みましょう」
      解答を見る 解答:3
  • 次の文を読み100〜102の問いに答えよ。
    Aさん(85歳、男性)は、 5年前に脳梗塞 (cerebral infarction) を発症し右片麻痺があり、要介護 3の認定 を受けた。Aさんの子どもは遠方に住んでおり、腰痛のある Aさんの妻(80歳)が 1 人で介護している。Aさんは、週 2日通所介護を利用している。

    • 第 100 問
      Aさんの妻は「夜中にオムツを替えるために毎日起こされ、腹が立ちます」と通所 介護の送り迎えを担当している看護師に訴えた。 最初に Aさんの妻へ話しかける言葉で適切なのはどれか。
      1. 1.「主治医に相談しましょう」
      2. 2.「これまで通り頑張りましょう」
      3. 3.「夜眠れないと本当に大変ですね」
      4. 4.「Aさんはもっとつらいと思いますよ」
      解答を見る 解答:3
    • 第 101 問
      Aさんに優先されるサービスはどれか。
      1. 1.訪問入浴介護
      2. 2.夜間対応型訪問介護
      3. 3.特定施設入居者生活介護
      4. 4.認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム
      解答を見る 解答:2
    • 第 102 問
      3年後、Aさんは誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia) で入退院を数回繰り返したことから ADLが低下し、 要介護 5になった。そのため、Aさんの妻の腰痛が悪化し、Aさんは介護老人福祉施設に入所した。入所後 1か月が経過し、Aさんは発熱、傾眠傾向が続いている。 Aさんの妻は医師から死期が近いと説明を受け動揺した。 Aさんの妻は「自宅で看取ることができず、夫に悪いと思っています」と施設の看護師に話した。 Aさんの妻への声かけで最も適切なのはどれか。
      1. 1.「あなたがしっかりしましょう」
      2. 2.「自宅で看取るようにしましょう」
      3. 3.「長い間、十分介護をしてきましたよ」
      4. 4.「私たちが看取りますので大丈夫ですよ」
      解答を見る 解答:3
  • 次の文を読み103〜105の問いに答えよ。
    Aちゃん( 1歳 0か月、女児)は、つかまり立ちをしようとしてテーブルの上に手をかけたところ、熱い味噌汁の入ったお椀(わん) をひっくり返して前胸部と右前腕に熱傷 (burn) を負 ったため母親とともに救急外来を受診した。来院時、 Aちゃんは、体温 36.8℃、呼吸数 36/分、心拍数 120/分、血圧 90/60 mmHgであり、機嫌が悪く泣いている。

    • 第 103 問
      Aちゃんの前胸部と右前腕には発赤と一部に水疱がみられ、看護師が創部に軽く触れると激しく泣いた。 Aちゃんの熱傷 (burn) の受傷深度として考えられるのはどれか。
      1. 1.I 度
      2. 2.浅達性II度
      3. 3.深達性II度
      4. 4.III度
      解答を見る 解答:2
    • 第 104 問
      Aちゃんは、創部の処置と経過観察のため入院した。処置室で点滴静脈内注射と創部の処置を医師 1人と看護師 2人で行うことになった。看護師が Aちゃんの母親に同席するよう促すと「かわいそうで見ていられるか不安です」と話した。母親のつらさを受け止めた後の対応で適切なのはどれか。
      1. 1.「Aちゃんがかわいそうですよ」
      2. 2.「Aちゃんはもっとつらいですよ」
      3. 3.「Aちゃんが頑張る姿を見届けるべきですよ」
      4. 4.「Aちゃんにとってお母さんが支えになりますよ」
      解答を見る 解答:4
    • 第 105 問
      Aちゃんの創部は治癒傾向にあり、退院して外来で処置を継続することになった。 Aちゃんの母親は「子どもに痛い思いをさせてしまいました。私が気を付けないと いけませんね」と話している。 家庭内での事故予防について、Aちゃんの母親に指導する内容として優先度が高 いのはどれか。
      1. 1.調理の工夫
      2. 2.重症事故事例の提示
      3. 3.1歳児の行動の特徴
      4. 4.Aちゃんへの説明の方法
      解答を見る 解答:3
106 問 〜 第 120
  • 次の文を読み106〜108の問いに答えよ。
    Aちゃんは、在胎37週0日に正常分娩で体重3,200 gで出生した。AちゃんのApgar〈アプガー〉スコアは 1分後 9点、 5分後 10点であった。出生時は、体温 37.1℃、呼吸数 42/分、心拍数 154/分であり、頭部に産瘤があった。 Aちゃんの両親の血液型は B型 Rh(+)である。

    • 第 106 問
      生後 1日。Aちゃんは、体重 3,100 g、体温 37.0℃、呼吸数 38/分、心拍数 142/ 分で、皮膚に黄染はみられない。 Aちゃんは看護師の手指が手掌に触れると握り締めた。オムツ交換時には、暗緑色の便が少量みられた。 Aちゃんの状態として考えられるのはどれか。2つ選べ
      1. 1.早産児である。
      2. 2.頻脈がみられる。
      3. 3.移行便がみられる。
      4. 4.把握反射がみられる。
      5. 5.生理的体重減少の範囲である。
      解答を見る 解答:45
    • 第 107 問
      生後 3日。Aちゃんは母乳をよく飲み、体重 3,050 g、体温 37.2℃、呼吸数 34/分、心拍数 136/分である。昨日は排尿 6回、排便 4回であった。 Aちゃんの母親は、A ちゃんの顔の黄染を心配している。 Aちゃんの血液検査データは血清総ビリルビン 13 mg/dlである。 Aちゃんの母親への説明で適切なのはどれか。
      1. 1.「生理的な黄疸です」
      2. 2.「早発性の黄疸です」
      3. 3.「光線療法を受けると思います」
      4. 4.「頭のこぶで黄疸が強くなります」
      解答を見る 解答:1
    • 第 108 問
      生後 5日、午前 9時に沐浴が行われた。Aちゃんは、体重 3,210 g、体温 36.9℃、呼吸数 36/分、心拍数 138/分である。昨日は排尿 7回、排便 5回であった。眼脂は認めない。午前 11時に母児ともに退院予定である。退院前の Aちゃんへの処置で優先度が高いのはどれか。
      1. 1.殿部の清拭
      2. 2.哺乳量の測定
      3. 3.抗菌薬の点眼
      4. 4.ビタミン K2シロップの与薬
      解答を見る 解答:4
  • 次の文を読み109〜111の問いに答えよ。
    Aさん(25歳、初産婦)は、妊娠 40週0日に3,600 gの女児を正常分娩した。出血量は 250 ml、持続した出血はない。分娩後、 Aさんは児を見て「かわいい」と言い、授乳している。乳管口の開口数は左右 1本ずつである。分娩 2時間後、子宮底の位置は臍下 1横指で、硬度は良好であった。

    • 第 109 問
      産褥 1日。Aさんは「トイレに行ったら、小さい血の塊が 1個出ました」と訴えた。看護師が観察すると、 Aさんは、体温 36.5℃、脈拍 60/分であった。子宮底の位置は臍上 1横指で、硬さは昨日より軟らかくなっていた。乳管口の開口数は左右 2本ずつである。このときの Aさんへの対応で優先度が高いのはどれか。
      1. 1.人工乳を勧める。
      2. 2.腹部の温罨法をする。
      3. 3.ベッド上の安静を勧める。
      4. 4.子宮底の輪状マッサージをする。
      解答を見る 解答:4
    • 第 110 問
      産褥 3日。Aさんの体調は回復してきているが「急にお乳全体が張ってきて痛い」と言う。看護師が観察すると Aさんは体温 37.0℃、脈拍 70/分であった。授乳前は両乳房が腫脹し、乳管口の開口数は左右 4本ずつあり、移行乳がみられた。授乳後は両乳房の腫脹が軽減した。 Aさんの状態として考えられるのはどれか。
      1. 1.乳腺炎
      2. 2.産褥熱 (puerperal fever)
      3. 3.乳房緊満
      4. 4.乳管閉塞
      解答を見る 解答:3
    • 第 111 問
      産褥 5日。母児ともに経過は順調で、本日、退院予定である。Aさんの乳汁分泌は良好で自律授乳をしており、1回の授乳時間は 15分である。児は 3,690 g、昨日は排尿 8回、排便 4回であった。Aさんは「家に帰っても、このまま母乳で育てたい」と言う。このときの看護師の Aさんへの説明で正しいのはどれか。
      1. 1.1日 6回の授乳にする。
      2. 2.昼間は乳房に冷湿布をする。
      3. 3.蛋白質を多く含む食品を摂る。
      4. 4.児の排尿は 1日 1回あればよい。
      解答を見る 解答:3
  • 次の文を読み112〜114の問いに答えよ。
    Aさん(35歳、女性)は、右肋骨の骨折で 2日前に整形外科病棟に入院した。上半身に多数の内出血のあとがあり、受け持ち看護師が Aさんに話を聞いた。Aさんは、夫は機嫌が悪いと暴力を振るい、時には投げ飛ばすこともあり、今回も夫に殴られて骨折したと話した。Aさんは、毎日面会に来る夫に非常におびえており「今話したことは夫には絶対に言わないでほしい。骨折の処置だけしてください」と言う。 Aさんは専業主婦で夫と 2人で暮らしており、近くに親類や知り合いはいない。

    • 第 112 問
      受け持ち看護師の対応で適切なのはどれか。
      1. 1.夫にも事情を確認する。
      2. 2.夫の暴力について今後は話題にしない。
      3. 3.Aさんから夫に暴力をやめるように伝えることを勧める。
      4. 4.病院から警察に通報する必要があることを Aさんに伝える。
      解答を見る 解答:4
    • 第 113 問
      Aさんには、不眠や急におびえたように震え出す様子がみられた。鎮痛薬を増量したが、骨折による痛みは全く軽減していない。睡眠薬も開始したが、不眠も改善していない。受け持ち看護師はどのように対応したらよいか分からず、リエゾン精神看護を専門とする看護師に相談した。リエゾン精神看護を専門とする看護師の介入として適切なのはどれか。
      1. 1.Aさんと夫が話し合う場を設定する。
      2. 2.精神科病棟への転棟を看護師長に指示する。
      3. 3.リラクセーション法による介入を受け持ち看護師と計画する。
      4. 4.睡眠薬の増量を主治医と相談するよう受け持ち看護師に伝える。
      解答を見る 解答:3
    • 第 114 問
      Aさんの今後の治療に向けて、病院内でチームを編成することになった。チームに組み入れる専門職で優先度が高いのはどれか。
      1. 1.栄養士
      2. 2.理学療法士
      3. 3.作業療法士
      4. 4.心理専門職
      解答を見る 解答:4
  • 次の文を読み115〜117の問いに答えよ。
    Aさん(58歳、男性)は、 3年前に直腸癌 (rectal cancer) と診断され、手術を受けてストーマを造設 した。その後Aさんは直腸癌 (rectal cancer) を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部の癌性疼痛 を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院していた。 Aさんは「自宅で療養したい。痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない」と在宅療養を希望した。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を 1日 2回内服し、食事は食べたいものを少量ずつ食べているが、摂取量が減少している。 Aさんの家族は 56歳の妻と他県で仕事をしている長女である。

    • 第 115 問
      Aさんは退院後、訪問診療と訪問看護を利用することになった。訪問看護師が、Aさんと家族に説明する内容で適切なのはどれか。
      1. 1.「お風呂に入るのはやめましょう」
      2. 2.「自宅ではベッド上で安静にしてください」
      3. 3.「ストーマのパウチの交換をお手伝いします」
      4. 4.「ストーマがあるので副作用の便秘は心配ありません」
      解答を見る 解答:3
    • 第 116 問
      退院後、Aさんは痛みが強くなってきた。医師はオキシコドン塩酸塩を増量したが、Aさんは眠気が強くなり「薬を飲みたくない」と訴えた。そのため、フェンタニル貼付剤に切り替え、レスキューとしてモルヒネ塩酸塩が処方された。訪問看護師による Aさんの家族への指導で適切なのはどれか。
      1. 1.保管用の金庫を準備する。
      2. 2.フェンタニル貼付剤は痛みのある部位に貼る。
      3. 3.フェンタニル貼付剤は痛みが出始めたら交換する。
      4. 4.残ったオキシコドン塩酸塩は医療機関に返却する。
      解答を見る 解答:4
    • 第 117 問
      Aさんの傾眠傾向が強まり、時々無呼吸がみられるようになった。Aさんは食事や水分の摂取量は少ないが、疼痛を訴えることはない。 Aさんの妻は「できればこのまま自宅でみていきたい」と話している。 Aさんを自宅で看取るための訪問看護師の対応として適切なのはどれか。
      1. 1.高カロリー輸液の開始を医師と相談する。
      2. 2.24時間の継続した観察を Aさんの家族へ指導する。
      3. 3.仕事を辞めて介護を行うように Aさんの長女を説得する。
      4. 4.今後起こりうる身体症状の変化を Aさんの家族へ説明する。
      解答を見る 解答:4
  • 次の文を読み118〜120の問いに答えよ。
    Aさん(65歳、男性)は、大動脈弁狭窄症 (aortic stenosis) で大動脈弁置換術が実施された。術後 2日、 Aさんは集中治療室に入室中である。Aさんは中心静脈ライン、心嚢・縦隔ドレーン、胸腔ドレーン、動脈ライン、 3本の末梢静脈ライン、膀胱留置カテーテルが挿入されている。Aさんの意識は清明で、呼吸状態、循環動態は安定しているが、挿入されているライン類を気にする様子がみられる。

    • 第 118 問
      ライン類の抜去事故を予防するための看護師の対応として最も適切なのはどれか。
      1. 1.ラインを挿入している上肢をシーネで固定する。
      2. 2.抜去できるラインはないか医師に相談する。
      3. 3.1時間毎に Aさんの状態を観察する。
      4. 4.鎮静薬を使用する。
      解答を見る 解答:2
    • 第 119 問
      術後 3日。Aさんは、術後のバイタルサインも安定しているため、一般病室に転室となった。現在は末梢静脈ラインと胸腔ドレーンが挿入されている。 Aさんのドレーン管理について正しいのはどれか。
      1. 1.ドレーンバッグは挿入部より高い位置で保持する。
      2. 2.体位変換時は胸腔ドレーンをクランプする。
      3. 3.持続的に陰圧となっているか観察する。
      4. 4.ドレーンのミルキングは禁忌である。
      解答を見る 解答:3
    • 第 120 問
      転室後も Aさんの状態は安定しており、歩行を開始することになった。安全管理対策として適切なのはどれか。
      1. 1.胸腔ドレーン挿入中は病室内歩行とする。
      2. 2.胸腔ドレーン挿入中に歩行する時は看護師を呼ぶように伝える。
      3. 3.末梢静脈ライン挿入中は看護師が同伴して歩行する。
      4. 4.不整脈が出現しても気分不快がなければ歩行を継続する。
      解答を見る 解答:2

2013年度の看護師国家試験は、合格率89.6%、合格者数は53,495人でした。必修問題の合格基準は40点以上/50点、一般問題・状況設定問題の合格基準は167点以上/250点でした。看護師国家試験は、出題基準の改定とともに内容は変わりますが、基本は過去問です。過去問・解答を普段からチェックする癖をつけておくと、過去問・解答の挑戦に改めて時間をとらなくても基礎力を高めることが出来るのでお勧めです。