【2022年度(第112回) 午前 第61問-第120問】 過去問・解答

看護師国家試験 過去問題

2022年度(第112回)午前 第61問〜第120問看護師国家試験 過去問・解答

61 問 〜 第 75
  • 第 61 問
    排卵のある正常な月経周期で正しいのはどれか。
    1. 1.黄体は形成後1週間で萎縮する。
    2. 2.エストロゲンの作用で子宮内膜が分泌期になる。
    3. 3.発育した卵胞の顆粒膜細胞からプロゲステロンが分泌される。
    4. 4.エストロゲンのポジティブフィードバックによって黄体形成ホルモンの分泌が増加する。
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  • 第 62 問
    不妊症infertility について正しいのはどれか。
    1. 1.約6割は原因不明である。
    2. 2.検査に基礎体温測定がある。
    3. 3.治療の1つに不妊手術がある。
    4. 4.女性の年齢は治療効果に影響しない。
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  • 第 63 問
    正常な分娩経過はどれか。
    1. 1.骨盤入口部に児頭が進入する際、児の頤部が胸壁に近づく。
    2. 2.骨盤出口部に達した時点で、児頭の矢状縫合は母体の骨盤の横径に一致する。
    3. 3.児頭娩出後、胎児は肩の長軸が骨盤出口部の横径に一致するよう回旋する。
    4. 4.児頭が発露したころに胎盤が剝離する。
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  • 第 64 問
    新生児の呼吸窮迫症候群〈RDS〉respiratory distress syndromeで正しいのはどれか。
    1. 1.呼吸数が減少する。
    2. 2.過期産児に発症しやすい。
    3. 3.生後24時間ころから発症する。
    4. 4.肺サーファクタントの欠乏が原因で生じる。
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  • 第 65 問
    小児期から青年期に発症し、運動性チック、音声チック及び汚言の乱用を伴うのはどれか。
    1. 1.Down〈ダウン〉症候群Down’s syndrome
    2. 2.Tourette〈トゥレット〉障害Tourette’s disorder
    3. 3.注意欠如・多動性障害〈ADHD〉attention-deficit/hyperactivity disorder
    4. 4.Lennox-Gastaut〈レノックス・ガストー〉症候群Lennox-Gastaut syndrome
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  • 第 66 問
    患者の権利や力を尊重し、自己制御している感覚を持たせ、患者が社会生活に必要な技能や能力を獲得する支援を意味するのはどれか。
    1. 1.リカバリ
    2. 2.ストレングス
    3. 3.レジリエンス
    4. 4.エンパワメント
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  • 第 67 問
    障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉に基づき、精神障害者に適用されるのはどれか。
    1. 1.障害基礎年金
    2. 2.一定割合の雇用義務
    3. 3.精神障害者保健福祉手帳
    4. 4.自立支援医療(精神通院医療)
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  • 第 68 問
    Aさん(85歳、男性)は1人暮らしで判断能力が不十分である。4親等以内の親族はいない。
     訪問看護事業所におけるAさんの情報管理で適切なのはどれか。
    1. 1.成年後見人にAさんの訪問看護計画を説明する。
    2. 2.地域の民生委員にAさんの経済状況を知らせる。
    3. 3.Aさんの訪問記録を電子メールに添付して援助者間で共有する。
    4. 4.新たなサービスの利用を検討する他の利用者にAさんのケアプランを見せる。
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  • 第 69 問
    Aさん(80歳、女性)は1人暮らしで、在宅酸素療法〈HOT〉を受けている。訪問看護師はAさんに停電時を想定した避難行動の指導を行うことにした。
     Aさんの停電時の避難行動で優先度が高いのはどれか。
    1. 1.電気のブレーカーを落とす。
    2. 2.玄関の扉を開けて出口を確保する。
    3. 3.訪問看護ステーションに連絡をする。
    4. 4.酸素濃縮器から酸素ボンベに切り替える。
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  • 第 70 問
    介護保険制度における都道府県が指定・監督を行う居宅サービスはどれか。
    1. 1.福祉用具貸与
    2. 2.小規模多機能型居宅介護
    3. 3.定期巡回・随時対応型訪問介護看護
    4. 4.認知症対応型共同生活介護〈グループホーム〉
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  • 第 71 問
    Aさん(70歳、男性、要介護1)は脳梗塞cerebral infarctionの後遺症で左不全麻痺がある。家屋内は杖を使用して移動が可能である。Aさんから「入浴が不安なので安全な方法を教えてほしい」と訪問看護師に相談があった。
     Aさんへの助言で適切なのはどれか。
    1. 1.手すりは左手で持つ。
    2. 2.左足から浴槽に入る。
    3. 3.浴室内を杖で移動する。
    4. 4.浴槽から出るときは入浴台〈バスボード〉を使う。
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  • 第 72 問
    看護マネジメントのプロセスの「統制」はどれか。
    1. 1.看護職員の仕事への動機付けを行う。
    2. 2.病棟の目標をもとに看護活動の年間計画を立案する。
    3. 3.褥瘡ケアの改善に取り組むための担当チームを構成する。
    4. 4.病棟の1年間の業務評価に基づき看護活動の計画を修正する。
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  • 第 73 問
    職員数が300人の病院の看護師の働き方に関するマネジメントで、労働安全衛生法に基づいて規定されているのはどれか。
    1. 1.1年以内ごとに1回、定期に心理的な負担の程度を把握するための検査を行う。
    2. 2.8時間を超える夜勤の時は1時間以上の休憩時間を確保する。
    3. 3.生理日に就業が著しく困難な場合は休暇の請求ができる。
    4. 4.妊娠中は請求すれば時間外労働が免除される。
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  • 第 74 問
    国際協力として5歳未満児死亡率の高い地域に1年間派遣されることになった看護師が、派遣される地域の住民に対して行う活動でプライマリヘルスケアの原則に基づいた活動はどれか。
    1. 1.高度な治療を目的とした活動
    2. 2.医学的研究の遂行を優先した活動
    3. 3.派遣先で入手できる資源を利用した活動
    4. 4.派遣される専門家チームを中心とする活動
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  • 第 75 問
    音を感知するラセン器〈Corti〈コルチ〉器〉があるのはどれか。
    1. 1.蝸牛管
    2. 2.半規管
    3. 3.鼓室
    4. 4.鼓膜
    5. 5.前庭
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76 問 〜 第 90
  • 第 76 問
    正常な糸球体で濾過される物質はどれか。
    1. 1.フィブリノゲン
    2. 2.ミオグロビン
    3. 3.アルブミン
    4. 4.血小板
    5. 5.赤血球
    解答を見る 解答:2
  • 第 77 問
    冷たい川に飛び込んだときに急激に体温が低下する原因で正しいのはどれか。
    1. 1.対流による体熱の放散
    2. 2.放射による体熱の放散
    3. 3.熱伝導による体熱の放散
    4. 4.代謝による熱エネルギー産生の低下
    5. 5.骨格筋における熱エネルギー産生の低下
    解答を見る 解答:3
  • 第 78 問
    インスリンを過剰に投与したときに現れる症候で正しいのはどれか。
    1. 1.発熱
    2. 2.浮腫
    3. 3.口渇感
    4. 4.顔面紅潮
    5. 5.手足のふるえ
    解答を見る 解答:5
  • 第 79 問
    僧帽弁狭窄症mitral stenosisについて正しいのはどれか。
    1. 1.弁口面積が拡大する。
    2. 2.左心房内圧が上昇する。
    3. 3.狭心痛を合併することが多い。
    4. 4.弁尖の先天的な3尖化が原因となる。
    5. 5.胸骨右縁第2肋間で心雑音を聴取する。
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  • 第 80 問
    検査の画像を示す。

     狭心症angina pectorisの手術に最も重要な検査はどれか。
    1. 1.A
    2. 2.B
    3. 3.C
    4. 4.D
    5. 5.E
    解答を見る 解答:3
  • 第 81 問
    変形性膝関節症osteoarthritis of the kneeについて正しいのはどれか。
    1. 1.男性に多い。
    2. 2.第一選択は手術療法である。
    3. 3.変形性関節症osteoarthritisの中で2番目に多い。
    4. 4.二次性のものが一次性のものより多い。
    5. 5.経時的に進行して10年で半数が悪化する。
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  • 第 82 問
    学校保健安全法で出席停止となる学校感染症のうち、第二種に分類されているのはどれか。
    1. 1.インフルエンザinfluenza
    2. 2.細菌性赤痢shigellosis
    3. 3.ジフテリアdiphtheria
    4. 4.腸チフスtyphoid fever
    5. 5.流行性角結膜炎epidemic keratoconjunctivitis
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  • 第 83 問
    成人におけるバイタルサインで緊急に対応が必要なのはどれか。
    1. 1.脈拍70/分
    2. 2.体温34.4℃
    3. 3.呼吸数14/分
    4. 4.血圧130/80mmHg
    5. 5.グラスゴー・コーマ・スケール〈GCS〉15点
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  • 第 84 問
    老化による尿の生成と排尿機能の変化はどれか。
    1. 1.排尿回数の減少
    2. 2.膀胱容量の増加
    3. 3.夜間尿量の減少
    4. 4.残尿量の増加
    5. 5.尿比重の上昇
    解答を見る 解答:4
  • 第 85 問
    定期予防接種について正しいのはどれか。
    1. 1.BCG接種前にツベルクリン反応を実施する。
    2. 2.ロタウイルスワクチンは不活化ワクチンである。
    3. 3.ポリオウイルスワクチンの定期接種は廃止された。
    4. 4.麻疹ウイルスワクチンは就学までに4回接種する。
    5. 5.ヒトパピローマウイルス〈HPV〉ワクチンは筋肉内注射する。
    解答を見る 解答:5
  • 第 86 問
    緑内障glaucomaについて正しいのはどれか。2つ選べ
    1. 1.眼球が突出する。
    2. 2.視神経が萎縮する。
    3. 3.硝子体が混濁する。
    4. 4.眼底に出血がみられる。
    5. 5.眼圧の上昇が原因となる。
    解答を見る 解答:2、5
  • 第 87 問
    高齢者に脱水が起こりやすくなる要因はどれか。2つ選べ
    1. 1.骨量の減少
    2. 2.筋肉量の減少
    3. 3.細胞内液量の減少
    4. 4.渇中枢の感受性の亢進
    5. 5.抗利尿ホルモンの反応性の亢進
    解答を見る 解答:2、3
  • 第 88 問
    精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉に基づく入院形態で正しいのはどれか。2つ選べ
    1. 1.応急入院は72時間以内に限られている。
    2. 2.緊急措置入院中の患者は本人と家族が希望すれば退院できる。
    3. 3.措置入院中の患者は精神医療審査会へ退院請求を申し出ることができる。
    4. 4.精神保健指定医は任意入院中の患者について入院継続を必要と判断しても、退院を制限できない。
    5. 5.医療保護入院のためには入院の必要性に関する2名の精神保健指定医の一致した判断が必要である。
    解答を見る 解答:1、3
  • 第 89 問
    クリニカルパスについて正しいのはどれか。2つ選べ
    1. 1.在宅療養には適用できない。
    2. 2.医療者と患者が治療計画を共有できる。
    3. 3.バリアンス発生の判断は退院日に行う。
    4. 4.多職種間のコミュニケーションが不要になる。
    5. 5.一定の質を保った治療と看護ケアの提供につながる。
    解答を見る 解答:2、5
  • 第 90 問
    看護のアウトカムを評価するために収集する情報はどれか。2つ選べ
    1. 1.褥瘡発生率
    2. 2.患者の満足度
    3. 3.研修会の開催回数
    4. 4.新人看護師の離職率
    5. 5.退院指導の実施回数
    解答を見る 解答:1、2
91 問 〜 第 105
  • 次の文を読み91〜93の問いに答えよ。
    Aさん(47歳、男性、会社員)は妻と2人暮らしで、自宅の室内で犬を飼っている。15年前に慢性糸球体腎炎chronic glomerulonephritisと診断され、徐々に腎機能低下が認められたので、2年前から慢性腎不全chronic renal failureのため血液透析療法を週3回受けている。今回、弟から腎臓の提供の申し出があり、生体腎移植の目的で入院した。入院3日、Aさんの生体腎移植手術は予定通り終了した。

    • 第 91 問
      Aさんの手術直後に観察すべき項目で優先度が高いのはどれか。
      1. 1.尿量
      2. 2.血糖値
      3. 3.白血球数
      4. 4.シャント音
      解答を見る 解答:1
    • 第 92 問
      Aさんは術前からタクロリムスなど複数の免疫抑制薬を服用している。Aさんは「移植したら免疫抑制薬を飲む必要があることは分かっているのですが、退院後は何に気を付ければよいですか」と看護師に質問した。
       Aさんへの看護師の説明で適切なのはどれか。
      1. 1.「犬は今まで通り室内で飼育できます」
      2. 2.「グレープフルーツは摂取しないでください」
      3. 3.「感染予防のため風疹のワクチン接種をしてください」
      4. 4.「薬を飲み忘れたときは2回分をまとめて服用してください」
      解答を見る 解答:2
    • 第 93 問
      Aさんは順調に回復し、移植後の拒絶反応もなく退院することになった。Aさんは「腎臓が悪くなってから気を付けないといけないことが多かったのですが、移植してこれまでの制約がなくなりますね」と話した。
       Aさんの退院後の生活で継続が必要なのはどれか。
      1. 1.蛋白質の摂取制限
      2. 2.週3回の通院
      3. 3.水分の制限
      4. 4.体重の管理
      解答を見る 解答:4
  • 次の文を読み94〜96の問いに答えよ。
    Aさん(28歳、女性、美容師)はゴルフが趣味である。同居しているパートナーと1週前にゴルフに行った後から、顔面の紅斑、微熱、全身倦怠感および手指の関節痛が現れた。病院を受診したところ、全身性エリテマトーデスsystemic lupus erythematosus 〈SLE〉と診断され入院した。Aさんは看護師に「これまで病気をしたことがなかったので、驚いています」と話した。

    バイタルサイン:体温37.4℃、呼吸数18/分、脈拍64/分、整、血圧110/60mmHg。

    血液所見:赤血球260万/μL、Hb9.0g/dL、白血球7,600/μL、血小板18万/μL、尿素窒素16mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、CRP0.7mg/dL、直接Coombs〈クームス〉試験陽性。

    尿所見:尿蛋白(-)、尿潜血(-)。

    神経学的検査:異常所見なし。

    12誘導心電図:異常所見なし。

    胸部エックス線写真:異常所見なし。

    • 第 94 問
      Aさんに生じている可能性が高いのはどれか。
      1. 1.心膜炎pericarditis
      2. 2.溶血性貧血hemolytic anemia
      3. 3.ループス腎炎lupus nephritis
      4. 4.中枢神経ループスcentral nervous system lupus
      解答を見る 解答:2
    • 第 95 問
      Aさんはステロイドパルス療法の後、副腎皮質ステロイド薬の内服治療が開始された。入院3週ころから満月様顔貌がみられたため、外見の変化に気持ちが落ち込むようになった。
       Aさんへの対応で適切なのはどれか。
      1. 1.気にする必要はないと励ます。
      2. 2.パートナーの面会を制限する。
      3. 3.外見よりも病気の治療を優先すると説明する。
      4. 4.薬の量が減れば満月様顔貌は軽減すると説明する。
      解答を見る 解答:4
    • 第 96 問
      Aさんは外来で副腎皮質ステロイド薬の内服治療を継続することになった。Aさんは「病気を悪化させないために退院後はどのような生活がよいでしょうか」と看護師に質問した。
       Aさんへの退院指導で適切なのはどれか。
      1. 1.「すぐに復職できます」
      2. 2.「避妊は必要ありません」
      3. 3.「身体を冷やさないでください」
      4. 4.「くもりなら屋外でゴルフができます」
      解答を見る 解答:3
  • 次の文を読み97〜99の問いに答えよ。
    Aさん(81歳、女性)は夫(86歳)と2人で暮らしている。高血圧症hypertension で内服治療をしているが、血圧のコントロールはできている。両眼に老人性白内障senile cataract があり、老人性難聴presbyacusis のために補聴器を使用している。認知機能は問題なく、日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立している。1年前から両眼の羞明、霧視が強くなり、 視力が低下して趣味の編み物ができなくなってきた。また、家の中を移動するときに小さな段差につまずいたりドアにぶつかるなど、歩行時の転倒の危険性が増えた。Aさんは自宅での生活を安全に送りたい、 趣味を続けたいという希望があり、10日間程度の入院で両眼の超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術を行うことになった。

    • 第 97 問
      入院当日、病棟の看護師がAさんに対してパンフレットを用いて手術前オリエンテーションを行うことになった。
       Aさんへのオリエンテーションの方法で適切なのはどれか。
      1. 1.耳元で大きな声で説明する。
      2. 2.Aさんの身体に触れてから話しかける。
      3. 3.窓際の明るい場所でパンフレットを見せる。
      4. 4.手術後の注意点はパンフレットに赤色の太い文字で書く。
      解答を見る 解答:4
    • 第 98 問
      Aさんの手術は局所麻酔下で行われ、10分程度で終了した。手術中および手術直後のバイタルサインに問題はなく、病室に戻ってきた。Aさんは眼痛や頭痛、気分不快などの症状はなく、「無事に終わって良かった」と話している。
       手術後のAさんへの説明で適切なのはどれか。
      1. 1.手術直後から点眼する。
      2. 2.洗顔は手術の翌日から行う。
      3. 3.手術後24時間はベッド上で安静にする。
      4. 4.医師の許可があるまでは頭を振る動作をしない。
      解答を見る 解答:4
    • 第 99 問
      手術後2日、Aさんは日中はベッドに横になって過ごしている時間が多い。夜間にAさんから看護師に「手術後はゆっくり眠れていません。どうしたらよいでしょうか」という訴えがあった。
       Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
      1. 1.寝る前に温かい緑茶を飲むことを勧める。
      2. 2.日中はベッドから離れて過ごすことを促す。
      3. 3.眠れなくてもベッドに横になっていることを勧める。
      4. 4.夜はよく眠っているので様子をみましょうと伝える。
      解答を見る 解答:2
  • 次の文を読み100〜102の問いに答えよ。
    Aさん(75歳、男性)は妻(75歳)と2人暮らしで、15年前にParkinson〈パーキンソン〉病Parkinson diseaseと診断された。7年前よりレボドパ〈L-dopa〉を1日3回内服している。Hoehn&Yahr〈ホーエン・ヤール〉重症度分類 のステージⅣで、要介護2である。妻は腰痛のため毎日リハビリテーション目的で通院中である。妻の介護負担を軽減するため、Aさんは毎月10日間、介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を利用している。今回は妻の腰痛が増強したため、Aさんは予定を早めて入所した。Aさんは握力が低下しているが、スプーンを使用し自力で食事を摂取している。食事中に姿勢が崩れることが多く、むせや食べこぼしがある。

    • 第 100 問
      看護師のAさんへの食事援助で正しいのはどれか。
      1. 1.頸部を後屈した体位にする。
      2. 2.座位時の体幹を安定させる。
      3. 3.食後に嚥下体操を実施する。
      4. 4.こぼさずに摂取できるよう全介助する。
      解答を見る 解答:2
    • 第 101 問
      Aさんは社交的で短期入所中はいつも介護老人保健施設の利用者や職員と笑顔で会話していたが、今回は、会話中に急に表情がなくなり声が聞きとれないほど小さくなったり、手足の震えが出現することがあった。食後に薬を内服すると症状は改善するが、内服して2時間後には同じような症状が現れることがあった。
       Aさんの症状はどれか。
      1. 1.オンオフ現象
      2. 2.ジスキネジア
      3. 3.アナフィラキシー反応
      4. 4.ウェアリングオフ現象
      解答を見る 解答:4
    • 第 102 問
      妻の腰痛が改善したため、Aさんは自宅に戻ることになった。Aさんは「妻に負担をかけないように自分で動けるようになりたい。自宅でできる運動や注意することを教えてください」と看護師に話した。
       Aさんへの指導で適切なのはどれか。
      1. 1.「毎日30分間の階段昇降を行いましょう」
      2. 2.「歩行時に腕を大きく振りましょう」
      3. 3.「小刻みに歩くようにしましょう」
      4. 4.「毎日1km歩きましょう」
      解答を見る 解答:2
  • 次の文を読み103〜105の問いに答えよ。
    Aちゃん(2歳、男児)は両親、兄(5歳)の4人家族である。3日前から発熱が続くため、母親と一緒に外来を受診した。診察の結果、川崎病Kawasaki diseaseと診断され、個室に入院となり左手背に点滴静脈内留置針が挿入された。入院中は母親が希望し、Aちゃんに付き添っている。Aちゃんにγ-グロブリン療法とアスピリンの内服が開始されることになった。看護師がγ-グロブリン療法の開始のために訪室すると、Aちゃんは不機嫌にぐずって泣いている。

    • 第 103 問
      γ-グロブリン療法の開始に伴う看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ
      1. 1.γ-グロブリン製剤の投与中もAちゃんと売店に行けると母親に伝える。
      2. 2.留置針の自己抜去防止のために右肘関節に抑制帯を使用する。
      3. 3.心負荷の軽減のためにAちゃんの経口水分摂取を制限する。
      4. 4.心電図モニターの装着を確認する。
      5. 5.留置針の刺入部を観察する。
      解答を見る 解答:4、5
    • 第 104 問
      Aちゃんの入院中、母親は一度も自宅に帰らずに付き添いを続けている。入院3日の朝に看護師が訪室したところ、母親が「夫から電話があって、Aの入院後、兄がほとんど寝ずに大泣きしているらしく、私は心配です」と話している。
       母親への看護師の対応で適切なのはどれか。
      1. 1.病室内でAちゃんと兄を面会させてよいと伝える。
      2. 2.Aちゃんのことに集中するべきであると伝える。
      3. 3.兄と関わる時間を持てるよう母親に帰宅を促す。
      4. 4.退院の可否を医師と相談すると伝える。
      解答を見る 解答:3
    • 第 105 問
      入院4日、Aちゃんは解熱し活気が出てきた。翌日、看護師がAちゃんを観察すると、手指の先端から皮膚が膜のように薄くむけていた。
       この所見に対する看護師のアセスメントで適切なのはどれか。
      1. 1.γ-グロブリン療法の副作用(有害事象)である。
      2. 2.皮膚のツルゴールが低下している。
      3. 3.川崎病Kawasaki diseaseの回復期の症状である。
      4. 4.皮膚科の受診が必要である。
      解答を見る 解答:3
106 問 〜 第 120
  • 次の文を読み106〜108の問いに答えよ。
    Aさん(33歳、初産婦、会社員)は夫と2人で暮らしている。妊娠28週5日、夕方から下腹部に生理痛のような痛みを感じ、少量の性器出血があったため来院した。来院時、子宮口2cm開大、未破水、8分おきに20秒持続する子宮収縮があり、切迫早産threatened premature deliveryと診断された。子宮収縮抑制薬(リトドリン塩酸塩)の点滴静脈内注射と安静による治療が開始された。

    • 第 106 問
      点滴を開始して30分後に看護師が訪室すると、AさんはFowler〈ファウラー〉位で休んでいた。
       このときのAさんの状態で看護師が注意して観察すべき項目はどれか。
      1. 1.経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2
      2. 2.血圧
      3. 3.呼吸数
      4. 4.脈拍
      解答を見る 解答:4
    • 第 107 問
      切迫早産threatened premature deliveryの症状がなくなり、Aさんは妊娠35週0日で退院した。妊娠36週0日に妊婦健康診査のために来院した。ノンストレステスト〈NST〉を実施中に、「気分が悪い」とナースコールがあり看護師が訪れると、Aさんは仰臥位になっていた。
       Aさんへの対応で看護師が最初に行うのはどれか。
      1. 1.医師に報告する。
      2. 2.血圧測定を行う。
      3. 3.左側臥位にする。
      4. 4.酸素吸入を行う。
      解答を見る 解答:3
    • 第 108 問
      Aさんは妊娠36週5日、8時に分娩が開始した。16時30分に子宮口全開大、16時35分に自然破水、18時30分に男児を出産した。分娩時出血量は350mL、児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点であった。
       Aさんの分娩のアセスメントで適切なのはどれか。
      1. 1.早期産である。
      2. 2.異常出血である。
      3. 3.前期破水である。
      4. 4.新生児仮死である。
      解答を見る 解答:1
  • 次の文を読み109〜111の問いに答えよ。
    Aさん(34歳、初産婦)は妊娠39週6日に3,000gの女児を出産した。分娩後の母児の経過は順調である。
    出生後12時間、看護師がAさんの児の観察を行った。児は活気がありバイタルサインは安定しており、排便が認められた。直接授乳を開始している。出生後の排尿回数は4回、排便回数は3回である。

    • 第 109 問
      便の写真を示す。

       このときのAさんの児の便はどれか。
      1. 1.A
      2. 2.B
      3. 3.C
      4. 4.D
      解答を見る 解答:2
    • 第 110 問
      日齢2。Aさんの児の胎外生活への適応は順調に経過している。哺乳回数は1日8回。Aさんは母乳育児を希望しているが、児に乳頭を吸われると痛いと話しており、左右の乳頭に軽度の発赤が認められる。
       このとき看護師が観察する項目で優先度が高いのはどれか。
      1. 1.児の体重減少率
      2. 2.乳汁の分泌状態
      3. 3.乳房の緊満状態
      4. 4.ラッチオンの状態
      解答を見る 解答:4
    • 第 111 問
      日齢4。看護師がAさんの児を観察したところ、バイタルサインは、体温(直腸温)37.3℃、呼吸数55/分、心拍数134/分。経皮ビリルビン20.0mg/dLであった。
       Aさんの児の状態で医師に報告が必要なのはどれか。
      1. 1.経皮ビリルビン値
      2. 2.呼吸数
      3. 3.心拍数
      4. 4.体温
      解答を見る 解答:1
  • 次の文を読み112〜114の問いに答えよ。
    Aさん(20歳、女性)は境界性人格〈パーソナリティ〉障害borderline personality disorder の診断を受け、精神科外来に通院中である。ある日、人間関係のトラブルから処方されていた睡眠薬を過量服薬して自殺企図をしたところを家族に発見され、救命救急センターに搬送された。

    • 第 112 問
      Aさんは救急外来で治療を受け会話ができるまでに回復した。
       Aさんへの看護師の最初の対応で適切なのはどれか。
      1. 1.過量服薬した場面の振り返りを促す。
      2. 2.現在の希死念慮の有無について確認する。
      3. 3.大量の睡眠薬を飲まずに残していた理由を追及する。
      4. 4.Aさんと看護師の間で二度と過量服薬しないと約束する。
      解答を見る 解答:2
    • 第 113 問
      Aさんは身体的な治療を受けた後、精神科病棟に入院することになった。入院3日の22時、Aさんがハサミを貸してほしいとナースステーションに来た。日勤の看護師がいる時間帯のみ付き添いでハサミの貸出が可能という主治医からの指示を伝えると「看護師Bは貸してくれたのに。こんなひどい対応をする看護師はあなただけだ」と話し、その場を動かない。
       このときのAさんへの対応で適切なのはどれか。
      1. 1.ハサミの使用目的を聞く。
      2. 2.看護師付き添いのもとハサミを貸し出す。
      3. 3.看護師Bが誤った対応をしたと説明する。
      4. 4.Aさんの行動が心配なので貸し出せないと伝える。
      解答を見る 解答:1
    • 第 114 問
      入院1週、Aさんは看護師ごとに言動や態度を変えることが多く、病棟ではAさんに対して共感を示す看護師と、拒否的な態度を示す看護師に分かれてしまった。そのため、病棟の看護師はチームでの対応についてカンファレンスを行った。
       Aさんへの看護師のチームとしての対応で適切なのはどれか。
      1. 1.Aさんと看護師が関わる頻度を減らす。
      2. 2.Aさんに共感を示す看護師に担当を固定する。
      3. 3.Aさんに対する感情を看護師同士で表出しないように統一する。
      4. 4.Aさんの行動が患者−看護師関係にもたらす影響について評価する。
      解答を見る 解答:4
  • 次の文を読み115〜117の問いに答えよ。
    Aちゃん(6歳、男児)は父親(50歳、会社員)、母親(48歳)、姉(11歳)と4人で暮らしている。Duchenne〈デュシェンヌ〉型筋ジストロフィーDuchenne muscular dystrophyで身体障害者手帳(肢体不自由1級)が交付されている。喀痰吸引、胃瘻による経管栄養が必要で、訪問看護を週に2回利用している。まばたきの回数で「はい」と「いいえ」の意思表示はできるが、視線や上肢の動きには誤動作もあり、構音障害もあるため家族以外では意思の判断が難しい。また、手指での細かい操作はできない。Aちゃんは次年度から姉と同じ小学校の特別支援学級に通い、通常の学級の児童と交流の予定がある。

    • 第 115 問
      入学時に担任がAちゃんの意思を確認する方法で最も適切なのはどれか。
      1. 1.五十音の文字盤を用いてAちゃんが指でさした文字を1文字ずつ読み取る。
      2. 2.視線で入力できる意思伝達装置を用いてAちゃんに文字を入力してもらう。
      3. 3.閉じた質問〈closed question〉をしてAちゃんのまばたきの回数を確認する。
      4. 4.感情を絵で表現したカードを見せてAちゃんが指でさしたカードを確認する。
      解答を見る 解答:3
    • 第 116 問
      Aちゃんが小学校に入学して6か月が経過した。小学校への送迎は母親が行っており、学内での喀痰吸引や経管栄養の注入は小学校に配置されている看護師が行っている。Aちゃんは体調も安定しており、小学校での生活にも慣れてきた。Aちゃんの母親は「夫は朝早く出勤し、長女もまだ小さく、Aを小学校 に連れて行くまで忙しくて大変です」と訪問看護師に話した。訪問看護師は保健所の保健師に相談し、Aちゃん宅で家族も含めてAちゃんが利用できる支援サービスを検討することにした。
       Aちゃんと家族に利用を勧める支援サービスで適切なのはどれか。
      1. 1.児童発達支援
      2. 2.重度訪問介護
      3. 3.放課後等デイサービス
      4. 4.短期入所〈ショートステイ〉
      解答を見る 解答:2
    • 第 117 問
      Aちゃんは入学して1度も入院することなく2年生になった。Aちゃんの母親はケアに必要な物品を学校の看護師に渡す際に「Aは学校に通うようになり、お友達が増えて本当によかったと思います。それに比べて私は仕事をしていないし、Aに友達ができた喜びや日々の苦労を理解してもらえる友達がいません。Aの同級生の親には年齢が近くて話しやすい人がいません」と話した。
       Aちゃんの母親への提案で最も適切なのはどれか。
      1. 1.「学校の行事に参加してみませんか」
      2. 2.「短時間でも仕事を始めてはいかがですか」
      3. 3.「お姉ちゃんのお友達の親に話しかけてみませんか」
      4. 4.「障害のある子どもを持つ家族の会に参加してみませんか」
      解答を見る 解答:4
  • 次の文を読み118~120の問いに答えよ。
    Aさん(57歳、男性、無職)は妻(55歳、会社員)と2人で暮らしている。Aさんは、飲酒が原因で仕事での遅刻や無断欠勤が続いたため1年前に職場を解雇された。その後も朝から自宅で飲酒する生活が続き、体調が悪化したため受診し、アルコール性肝硬変alcoholic cirrhosisアルコール依存症alcohol dependenceと診断された。医師から断酒を指導されていたが実行できず通院していなかった。
    Aさんは最近、倦怠感が強く食欲がなく、1週前から飲酒もできなくなった。妻に付き添われて受診した際、外来のトイレで吐血し倒れ食道静脈瘤破裂rupture of esophageal varicesと診断され入院した。

    身体所見:呼びかけに応じるが反応が遅い。腹水や浮腫はない。手指の振戦はない。体温37.0℃、呼吸数22/分、脈拍98/分、整、血圧92/50mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)。

    • 第 118 問
      入院時、Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
      1. 1.上半身を挙上する。
      2. 2.身体を側臥位にする。
      3. 3.頭部の冷罨法を行う。
      4. 4.酸素療法の準備をする。
      解答を見る 解答:2
    • 第 119 問
      入院当日、Aさんは緊急に内視鏡的治療を受けた。入院7日、Aさんは食道静脈瘤esophageal varicesの治療のため、食道静脈瘤硬化療法を受けることになった。治療前のバイタルサインは、体温36.7℃、呼吸数16/分、脈拍72/分、整、血圧126/70mmHgである。検査所見は、血小板15万/μL、プロトロンビン時間〈PT〉10秒85%である。入院後は吐血していない。
       Aさんが食道静脈瘤硬化療法を受けた直後に注意すべき症状はどれか。
      1. 1.下血
      2. 2.胸部痛
      3. 3.皮下出血
      4. 4.手指の振戦
      解答を見る 解答:2
    • 第 120 問
      Aさんは食道静脈瘤硬化療法を終えて、アルコール依存症alcohol dependenceの治療を受けるために精神科病院に転院した。
      転院して2か月、病棟ではAさんの退院に向けた話し合いが進められている。Aさんは「退院した後にお酒をやめられるか自信がない。体力が落ちており、何もしていないとお酒を飲んでしまいそうです」と悩みを打ち明けた。
       Aさんへの看護師の声かけで適切なのはどれか。
      1. 1.「断酒をする意思を強く持ちましょう」
      2. 2.「肝硬変があるので、今は安静が必要です」
      3. 3.「入院中も飲酒をやめられているので大丈夫です」
      4. 4.「アルコールの問題で悩んでいる人たちとの話し合いに参加してみましょう」
      解答を見る 解答:4

2022年度の看護師国家試験は、合格率90.8%、合格者数は58,152人でした。必修問題の合格基準は40点以上/50点、一般問題・状況設定問題の合格基準は152点以上/249点でした。看護師国家試験は、出題基準の改定とともに内容は変わりますが、基本は過去問です。過去問・解答を普段からチェックする癖をつけておくと、過去問・解答の挑戦に改めて時間をとらなくても基礎力を高めることが出来るのでお勧めです。