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いまさら聞けないあの用語

WORD 04 見当識

見当識とは

「今日は月曜日だから仕事に行かなくちゃ」「遠くまで来ちゃったから戻らないと」「大先輩だから敬語で話さないと」など、人は無意識のうちに自分の置かれている状況を把握して行動しています。こうした「ここはどこなのか」「いつなのか」「なぜここにいるのか」「目の前にいる人は誰なのか」など、自分の置かれている状況や、周囲との関係を結びつけて考えることのできる機能のことを見当識といいます。

通常は見当識が保たれているため日常生活に支障をきたすことはありませんが、なんらかの原因でこうした認識ができなくなると、休みの日なのに仕事に出かけてしまうなど、さまざまな問題が出てきます。こうした状態を「見当識障害」といいます。

「時間」「場所」「人間関係」の順でわからなくなる

では、どういう場合に見当識障害になるのでしょうか。代表的なのが認知症です。認知症になると認知機能のはたらきが悪くなり、見当識障害が現れます。

最初に現れるのが「時間」の認識の障害です。今の時間がわからなくなり、曜日、月、季節がいつなのかの把握も難しくなってきます。やがて、自分の誕生日や年齢などもわからなくなってしまいます。

さらに症状が進行すると「場所」の認識ができなくなってきます。自分の家がわからなくなり、一度家を出ると帰れなくなってしまいます。また、新幹線や飛行機でないと到底行けないような遠くまで歩いて行こうとすることもあります。

さらに症状が進行すると、「人間関係」の把握が困難になってきます。自分の妻、夫、子どもなど身内さえ認識できず、「そこのお姉さん」などと声をかけることがあります。

見当識障害でわからなくなる順番

  • ①時間
  • ②場所
  • ③人間関係

環境の変化が禁物

見当識障害は周囲の環境が変わることで起りやすいといわれ、引っ越しや入院、または部屋の模様替えなどでも影響を与えるといわれています。そのため、一見不要だと思われるものでもむやみに動かしたり捨てたりしないなどの対応が必要になってきます。

否定するのではなく工夫で乗り越えよう

見当識障害者に対して、介護者は「問題を起こさないように」と考えて、つい行動を制限してしまいがちですが、行動を制限すると「どうして出かけちゃいけないんだ!」と、余計に興奮させることにつながってしまいます。そのため、外出時には必ず誰かが同行したり、日付や曜日がわからなければ、カレンダーに大きく印をつけておくなどの工夫をしましょう。

相手の言動に対して怒ったり否定したりするのではなく、それを受け入れたうえで、さまざまな工夫によって乗り越えることが大切です。

更新日:2017年11月6日(月)